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菅義偉首相による日本学術会議

推薦会員任命拒否に対する抗議声明

 広く表現の自由を守るオタク連合は、菅義偉首相が行った日本学術会議への介入に強く抗議する。


 日本学術会議は政府から独立した機関である。その会員の任命は学術会議法第7条が定めるように、日本学術会議の推薦に基づいて決定されるものであり、首相にはこれを説明なく拒否する権限はない。このような介入は日本学術会議の独立性と学問の自由を侵害する行為である。

 

 本件の問題は学問の自由だけではなく、表現の自由とも直結する。首相は任命を拒否した理由を説明していないが、拒否された6名の政権に対する批判的な言動が原因であることは論を待たず、この介入は政権に盾突く者を排除する動きであることは明らかである。政府がこのように、自身に批判的な主張をする者を排除することを常態化すれば、政府に批判的な表現を行う自由は委縮することになるだろう。

 

 日本学術会議という一定の権威ある組織の自由を軽視する政府が、市井の一市民による「些細な」表現の自由を尊重するという保証はどこにもない。また、恣意的な介入を行いながらその理由を説明することなしに居直る態度は、法の支配と対話による政治を旨とする民主主義国家の根幹を揺るがす暴挙である。このような行為がまかり通れば人々の自由は保障されず、学問の自由や表現の自由だけではなくあらゆる自由が抑圧されることとなる。


 広く表現の自由を守るオタク連合は、人々の自由を尊重し表現の自由全般を守る団体として、菅義偉首相に日本学術会議が推薦した6名の会員の任命拒否を撤回することを求める。


2020年10月19日

広く表現の自由を守るオタク連合

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