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文化庁による『あいちトリエンナーレ2019』補助金不交付の撤回を求める声明

 広く表現の自由を守るオタク連合は、「あいちトリエンナーレ2019」への補助金を不交付とした文化庁の決定に強く抗議し、これを撤回することを求める。

 文化庁は不交付の理由を『来場者を含め展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な事実を認識していたにもかかわらず,それらの事実を申告』しなかったためとしている。

 しかし、今回の展示に対しここまでの脅迫がなされることは明らかに予測不能なものであった。また、展示に対する脅迫の責任は第一に脅迫した者にあり、展示の運営側にはない。このことは、各種報道から、脅迫を煽動した者の中に自民党員と思しき者がいること、警察への被害届提出が遅れたのは警察による不正確な説明があったためであることが判明しているところからも明らかである。

 脅迫がなされたことを理由に補助金を不交付とする前例ができれば、このような脅迫者が今後、自身の気に入らない展示に対し同様の脅迫を行うことで展示を防ぐことが可能になってしまう。

 脅迫によって表現を潰そうとする者にお墨付きを与えるかのような行為は、文化の振興を図る役割を担う文化庁の姿勢とは相反するはずである。

 加えて、今回の補助金不交付を決定した議事録が作成されていないことも報じられている。不透明な手続きによって、一旦なされた決定を翻すことは、行政の透明性や公平性の観点からもあってはならない行為である。

 文化庁はその役割を全うするため、表現の自由を擁護し、表現に対する暴力的な弾圧を認めず、公明正大に職務を行うべきである。よって、「あいちトリエンナーレ2019」に対する補助金不交付の撤回を求める。

2019年10月26日
広く表現の自由を守るオタク連合

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